HEXANONでいこう!(その1) [Hexanon Lens]
一昨年の春頃でしょうか・・・、
レンズシャッターカメラもいくつか分解したことだし
ちょっと違う仕組みのカメラを分解してみたくなったんですね。
で。 一眼レフにでも手を出してみるか、と。
手元には調子の悪いRTS IIがあるにはあるのですが
だからといって、いきなりそちらを分解する度胸はありません。
できればもう少しハードルの低いカメラからチャレンジしたいところ。
RTS IIの不調についてはこちらを
電子制御カメラを直すスキルは持っていないので
メカニカル制御シャッターを搭載したマニュアル露出可能な機種に
ターゲットを絞ることにしました。
メカニカルシャッター&マニュアル露出OKなカメラであれば
万が一調子が悪くなっても自分で直せる確率が高いですから
しかし、布幕横走りシャッターを弄る自信がなく
レンズシャッターで金属羽シャッターに慣れ親しんでましたから
金属幕縦走りシャッターのカメラを探すことにしました。
ただ何となく、“金属羽”に親近感があるというだけでして
金属幕縦走りシャッターを弄れる自信があるわけじゃないんですけどね。
見た目が頑丈で、壊れそうにないじゃないですか。
まず思い浮かぶのは、Yashica FX-3シリーズ。
一応Y/Cマウントユーザですから、日々目を光らせております。
Zeissレンズを腐らせないためにも
不調RTS IIの代替機として是非とも欲しいメカニカルSLR。
それと、ニコン系。
Nikomatシリーズなんか、ちょうどいいんでしょうけど
なぜかニコンのカメラを使ってみたい、って気持ちが起きないんですよ。
なぜでしょう、自分でもよく理由が分かりません・・・
Pentax SシリーズやMinolta SRシリーズは
メカニカルだけど布幕横走りなのでNG。
ヤシカやマミヤの初期のSLRも同様のようですし・・・
方々を調査の結果、条件に合いそうなカメラは
Ricoh XR500
>>>カメラの記憶はゼロ、セント・ルイスの『サンキュッパ』の記憶は大いにあり(笑
Konica Fシリーズ
>>>コニカ初期の一眼レフ。FS、FP、FMの3機種があります
Canon EF
>>>キヤノン一眼レフのなかでは唯一の機械式金属幕縦走り
PRAKTICA Lシリーズ
>>>M42マウントのご本家、1969年から89年まで製造された旧東独のカメラ
>>>製造期間が長いのでバリエーション多数あり、いったい何機種あるんだろ・・・
以上、4機種が候補に。
店頭やオクをパトロールの末
標準レンズ付きKonica FPを捕獲しました。
オクで缶コーヒー2本分以下。 ま、当然“ジャンク”です。
Konica FP(1962)
“ジャンク”といえどボディはそんなにひどい状態ではなかったです。
ミラーはそれなりにキズ入ってますがプリズムの腐食はなく
シャッターも豪快な音をたてて問題なく切れとります。
分解して一通りの掃除とモルトの貼り替えをしました。
このボディ、アイレットの擦り減り方が半端じゃないです。
加えてアイレットが根元で折れていて辛うじてトップカバーで止まってる状態。
わが家のジャンクカメラの中でアイレットが擦り減っているはこのFPだけ
相当使い込まれた個体のようで、マウントにも若干ガタツキがありますが
アイレットの状態を考えると、それも致し方ないかと納得。
タフなボディですよ、きっと
百年ぐらい平気で使えるんじゃないかと思ってしまいます
Konica FPのスペックを簡単にまとめときますね。
シャッター:金属膜縦走りフォーカルプレーンシャッター(コパルスクエア)
シャッター速度:B, 1〜1/1000秒
絞り制御:自動絞り(絞り込みボタン付)
ファインダースクリーン:中央部マイクロプリズム
その他:セルフタイマー、MX接点, X接点同調(1/125秒)
ついでにコニカFシリーズについて。
コニカFシリーズは、コニカ初のSLR、Konica Fに端を発っします。
そのKonica F、コニカミノルタのHPによりますと、
世界初の1/2000秒フォーカルプレーンシャッターを搭載し
世界初の内蔵露出計との連動を実現したコニカ初の一眼レフで
輸出のみに止まり、国内では発売されなかったそうです。
また、その他のネット上の情報によりますと
製造台数も少なく、販売価格もNikon Fより高価だったようです。
里帰りしているものもあるみたいですが
さすがにレアアイテムのようで、30万とか40万とかのプライスタグが。
F以降、コニカSLRの普及機として国内で発売されたFマウントボディは、
FS(1960)、FP(1962)、FM(1964)の3機種になります。
ボディはね、まぁ良かったんですよ。
でも、レンズがねぇ・・・
このFPについてた“問題ありあり”のレンズが、こちら
HEXANON 52mm F1.8
これは正真正銘のジャンクでした。
レンズ玉自体の状態はそんなに悪くなかったのですが
フィルター枠が絞りリングともども得体のしれない接着剤で
鏡筒に固定されていて全く使いものにならない状態でした・・・
力技でやっとフィルター枠を外したところ
なんでこんなことするの?と憤慨しつつ
夜な夜なガリガリと接着剤を剥がし終えたところ
件のフィルター枠、固定ネジが付いてませんでした
何らかの理由でネジ紛失、エポキシぽい接着剤で絞りともども固定って・・・
近所のDIYで合いそうなネジを探してみましたが見つけられず
暫定処置として両面テープで固定してます
ローレットとかも削れちゃっててボロボロですが
幸いレンズ玉や絞りに問題はなく、どうにか復活を遂げた一品。
外観は超悪いけど写りが好みなので気に入ってます。
@tokyo
Konica FP
Hexanon 52mm F1.8
FPはシンプルゆえ、分解が難しい機種ではないと思いますし
ネット上には先輩方の良質な情報もありますので
地雷はセルフのカニ目が逆ネジだったくらいでしょうか
今回は、ざっと写真だけ載せときます。
トップカバーを外したところ
露出計がないのですっきり、シンプルです。
プリズムを降ろしたところ
モルトはボロボロになってましたがプリズム腐食までは至ってなく良かったです。
コパルスクエア本体(セルフタイマーを外したところ)
ユニット化されていて扱いやすく、総金属製で堅牢そのもの!
分解・掃除の話を割愛した代わりに
ちょっと、レンズについてのお話を続けたいと思います。
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コニカの一眼レフは、AUTOREX(1965)で自動露光方式となりマウントが変わりました。
絞りリングに“EE”とか“AE”とかの表記のあるものや
“AR HEXANON”は自動露光に対応したレンズで
残念ながらFPなどのFマウントボディには付きません。
マウント口径や絞り連動機構が違います
“AR HEXANON”以前の“HEXANON”銘レンズには
マウントが2種類存在していますのでご注意ください
F〜FM用の交換レンズ=Fマウントレンズはマウント面を見ると一目瞭然、
レンズ位置ロック用の外爪と絞り連動爪とういかプレート?が目印です。
レンズのマウント面
ついでに、ボディ側も
超ジャンクだったHEXANON 52mm F1.8。
復活したとはいえフィルター枠はぐらついてるし見た目も悪い。
写りはまったく問題ないのに・・・このままじゃレンズが不憫、と思い
部品取り用としてドナーレンズをポチっとしました。
しかし。
届いてビックリ! なんと、違うレンズでした・・・
微妙なバリエーションがあるとはつゆ知らず
『おっ、Fマウントの標準レンズだー』てな感覚で
焦点距離や開放値などろくに確認してなかった(汗
その“微妙”に違うレンズってのが、こちら。
HEXANON 50mm F2.0
ドナーにならず命拾い、そのままラインナップ入りとなりました。
焦点距離2mmの差って意外に大きいですね。
50mmよりは、52mmとか55mmのほうが好きかなぁ。
52mm F1.8との描写の違いはよく分かりません・・・
@tokyo
Konica FP
Hexanon 50mm F2.0
勘違いでたまたま2本集まってしまったFマウントレンズ。
ボディは堅牢そのもの、まだまだ十分現役で使えます。
レンズの描写も好みだし・・・
ならば。
HEXANONを集めてみようじゃないか、と思い立ち
Fマウントレンズ収集の旅に出ることにしたのでした。
蛇腹の補修 [ISKRA]
見事光線漏れを起こしてしまったISKRAですが
ネガを確認すると蛇腹の穴開きは撮影の途中から起こってるみたい。
どうやらピント合わせの時に蛇腹の角を指で擦ってしまったのが原因ぽい。
ガタイに似合わずツマミが小さいんですよねぇ・・・以後、気を付けよう
ネットの情報を参考に手元で揃う材料で蛇腹の補修をしてみました。
今回は、墨汁+アクリル絵具+木工用ボンド+脱脂綿というレシピ。
試しにアクリル絵具を加えてみました
ブラックがなくてウルトラマリンブルーでしたけど(笑
各材料の配分は適当ですが、シャブ過ぎないように注意しました
材料を良く掻き混ぜて、穴の開いてる箇所に盛付ける感じで補修。
2、3回塗り重ねて無事終了。
蛇腹に照明をあてて中から覗いてみたら取り敢えず穴は塞がったもよう
そのまま一晩よく乾かして、現在2本目のフイルムを詰めて撮影進行中です。
あいかわらず、光線漏れの写真ですが・・・
@tokyo
ISKRA
Industar-58 75mm F3.5
フイルムの面積はライカ判の約4陪。
久しぶりの中判、情報量の多さはやっぱ魅力的です。
目測式と違って距離計が付いていると
ピントのことを考えて必要以上に絞り込む必要がなく
安心して開放付近をつかえるのがよいなぁ。
タグ:ISKRA