2009-05-14

　







Fujica 35-EE / Fujinon 45mm F1.9


▷『Only 右手、極める』［Fujica 35-EE］
http://om19-bwvege.blog.so-net.ne.jp/2009-05-10

タグ：fujica 35EE

2009-05-12

　







Fujica 35-EE / Fujinon 45mm F1.9


▷『Only 右手、極める』［Fujica 35-EE］
http://om19-bwvege.blog.so-net.ne.jp/2009-05-10

タグ：fujica 35EE

『Only 右手、極める』

　

Fujica 35-EE、富士写真フイルムが1961年に発売した
シャッター速度優先EEとマニュアル撮影ができるカメラです。




ちょっと見た目はゴテゴテしてるけど、すごくしっかり造り込まれたカメラ。
My ベスカメのMinolta A3と並ぶ、お気入りの1台です。




背面のローレットによるピント調整、底部右側にある巻き上げレバー、
左側面に90°クランクした巻き戻しハンドルなど
フジカ初めての35mmLSカメラ、Fujica 35-Mから続く独特のデザイン。

シャッター速度を合わせて、絞りをAUTOにセットすれば
ピント調整、レリーズ、巻き上げの操作は右手だけでOK。
この操作系、慣れるとスゴく使い易いですよ。
特に、右手親指で背面のローレットを回すピント調整は癖になります。


Fujica 35シリーズのコンセプトはきっと、『Only 右手』ですね。




ちょっとカッコ悪いセレン受光部。でも、実はこれ、ポイントです。
デザインは35-SEの方が洗練されてますが、あえてそれを崩してセレンを出っ張らせたか？

35-SEと持ち比べてみれば分かります。
カメラを持った時に中指が枠に掛かるようになりホールドしやすくなってます。
ひょっとしたら、セレン受光部を指で隠してしまわないようにするための対策かもしれない・・・


35-EEのコンセプトは、『Only 右手、極める』ですね、ゼッタイ。




このカメラ、もひとつスゴイところがあります。
それは、凝ったつくりのファインダー。
ハーフミラー部にプリズムを使ったり、基線長を少し長めにとったりと豪華な仕様ですが
特筆すべきは、パララックスの補正機構。

たいがいの補正は、ファインダー視野内をブライトフレームが斜めに動きます。
ひと工夫ありのKonica S2は、対角方向にフレームサイズが変化します。 <-- Sシリーズ共通と想像

35-EEはといいますと、ブライトフレームの動きは上下方向のみ、
連動して対物レンズが左右方向に円弧を描いて動きます。
視野が横方向に変化しながらフレームが縦方向に動き、合わせ技でパララックスを補正します。

そうなんです、フレームと2重像合致エリアが常にファインダー視野左右の中心にあるんです。
いろいろ覗き比べてみると、このさり気ないスゴさが分かってもらえるかと。
こんなに良く出来たファインダー、国産LSカメラの中にはそんなにないと思いますよ。

視界も良好、やや緑がかってますが、スッキリ、クッキリ、見やすいです。
あと、AUTO時には露出が適正か否かも『白丸』『赤丸』でファインダー内に表示されます。



とにかく気合い入ってます、このファインダー！<-- 35-SEもほぼ同じタイプ、V2もそうだと思う









富士フイルムって、こんな立派なカメラを造ってたんですね。
プロ用以外はコンパクト＆プラカメのイメージしかもってなかった・・・

レストア後、『親子とはじめての方のためのモノクロ写真体験教室』なる
撮影からプリントまでを体験できるワークショップに持ち出して試し撮り。

その時、はじめてダークレス現像ってのをやりました。
指導員の号令に合わせて、巻いて緩めて、巻いて緩めて・・・ムラなく上手に現像できました。
号令のお陰ですかね？



しかし、フジノンレンズ、いい写りをします。














Fujica 35-EE / Fujinon 45mm F1.9

タグ：fujica 35EE