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針穴1号への道(その3) [針穴カメラ]

さぁー、自由研究も大詰め。
ポラホルダーが手に入ったので、いよいよボディの製作に着手。
これまで紆余曲折もあり、ホルダーを入手するまで時間がかかったので
その間に本やネットで情報を収集、それなりの構想はできてるのだ。


hariP_cad.jpg
ホルダーとボディのジョイントの仕口を観察し必要箇所を採寸。
CAD上で画角、焦点距離、F値などを考えながらアウトラインを設計、
目標スペックをピンホール径=0.3mm、f=60mm、F=200としました。


材料は、イラストボードとパーマセルテープ、木工用ボンドなど。
ピンホールは一番手軽な『アルミホイルにマチ針で穴開け』をチョイス。



hariP_01.jpg
父親の自由研究、『針穴1号』切った貼ったで堂々の完成!
 ↑
何故か?いきなりの完成。作るのに忙しくって記録とってなかった・・・


ピンホールは一番身近にある材料=アルミホイルを使ったけど
なかなか満足のいくものができなくて何度も作り直しました。
ピンホールの厚みは薄ければ薄いほど良いらしいんだけど
厚さが0.012mmのアルミホイルは柔すぎて難しかった。

最終スペックは、ピンホール径=0.25mmぐらい、f=60mmぐらい。
画面サイズは、95mm×73mm。←ポラロイドのスタンダードサイズね

レンズの明るさは、焦点距離(f)÷ 有効口径(φ)で求められるので
針穴1号にあてはめて計算すると、60÷0.25=240。
240のままだと露出計算が大変なので、近似のF値に置き換えるとF=1:256。
絞りが256ってことは、ISO100、晴天の順光でシャッタースピードが2秒。
最速が2秒なら、なんとか手動で切れるでしょう。

水平画角は約77°なので、35mm換算で24mmよりちょっと広角な感じ。
一応、シャッターはケーブルレリーズによるギロチン式です。



hariP_02.jpg
『針穴』の『ポラロイド』なので『Haripola』と命名。
それらしくロゴをつくってプレートを付けたら全体がグッと引き締るでしょ?


hariP_03.jpg
ボディとホルダーを分離したところ。
ホルダーの固定はパーマセルテープで。←いい加減? でも、全然大丈夫ですよ

造りに自信がないから、撮影しない時はピンホールもパーマセルテープで遮光してあるし
ホルダーにも引きフタがあるので、光線漏れにナーバスにならなくてもよいのだ。


L28_studioS.jpg
調子にのって周辺ツールも揃える。
左からジャンクの露出計とストップウォッチ、そして、自作露出スケール。
露出計はアンダー気味なのでテープを貼って調整。←そんなやり方でいいのか?
露出スケールはいちいち計算しなくていいのですごく便利ですよ。



息子をアシスタントに、いざ撮影!

Haripola 60mm/F256 フィルムは640と690(ともにISO100)
hariP_m02.jpg
露光は4秒、本人はじっとしているつもりなんですけどね・・・


hariP_m03.jpg
後部座席に固定、走りながら5分くらいの露光。車窓が全部流れちゃってます。


hariP_c04.jpg
ベンチに座って。カメラの位置はボクの膝より手前。



初号機にしてはピンホールの出来が良かったのか
想像以上にシャープな描画に驚きました。
3枚目、ジーンズの縦落ち具合などよく撮れてると思う。

ただ、たいがい少しアンダー気味になってしまうんだよな。
長時間露光時の相反則不軌の影響をどの程度補正するのかが結構むずかしい。
F値もアバウト、ジャンクの露出計とストップウォッチってのも原因なんだろうけど・・・


ふつう、カメラは瞬間を切り取るって感じだけど
針穴の場合、時間を定着するって感じ。
単に露光時間が長いので、そんな気がするだけなのかな?

でも、できあがった写真を見てみると
ブレてようが、ブレてなかろうが、そんなことに関係なく
シャッターを切っていた間の『時空』が
フィルム上にジンワリと定着されてるように感じるから不思議。



▷針穴1号への道(その1)
http://om19-bwvege.blog.so-net.ne.jp/2009-03-03

▷針穴1号への道(その2)
http://om19-bwvege.blog.so-net.ne.jp/2009-03-07

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